サリナス・プエブロ、遺跡の原野（Salinas）
アルバカーキからI-25を真南に50キロ、ベレンという町で降りてから、州道47号線のどこまでも真っ直ぐな道を走ると、やがて鉄道線を伴った低い峠に差し掛かる。この峠を過ぎてすぐのところにアボ遺跡への道がある。入り口は少々分かりづらく、我々も一度その入り口を見落としている。
サリナスに至る途中で。人なつこい牛もいる
アボ遺跡（Abo Ruins)
この一帯はサリナス・プエブロと呼ばれるネイティブアメリカンのレサベーションのあるところであり、数多くの遺跡が散在している。中心地はマウンタイナーという小さな町である。この町にはビジターセンターがあり、各種インフォメーションを得ることが出来る。
アボは1581年にスペイン人が建設を始めた町である。1620年代後半にはその中心をなす教会が建設された。が、しばしば同じサリナスプエブロ内の別の町からの攻撃を受け、1672年から1678年の間に人口流出により廃墟になったようである。現在は、教会の遺跡だけがそこにかつて町があったことを示している。
荒野の教会遺跡
壁を残してほぼ崩れ去っている
印象的な形の教会遺跡
窓から見えるはサリナスの灌木ばかり
かつて礼拝堂であった空間
今は礎石部だけが残るだけである
サリナスの植物の大半はこのサボテンである。私のハンドルネーム［覇王樹］はこれが由来
カライ遺跡（Quarai Ruins）
一方、マウンタイナーの町から北に行ったところにカライ遺跡がある。カライも1600年代にスペイン人によって建設された町であるが、この町もアボと同じ歴史をたどっている。この遺跡の教会はまだ礼拝堂の四方の壁は残っている。また、僧坊であったところは、複雑に日干し煉瓦が積まれており、「迷路遺跡」と呼ばれる所以になっている。
カライの教会遺跡とサボテン
かなりの規模の建築物であったことが分かる
礼拝堂内部。かつては天井は木材で支えられていた
遺跡のあちこちにサボテンが生えている
見学路は迷路状になっている。子供たちには大人気の場所
果たしてこの教会にはいくつの部屋があったのだろうか
キバと呼ばれるネイティブアメリカンの祭祀所。アボもカライもスペインとネイティブアメリカンの融合遺跡である
NEXT >
< PREVIOUS
