荒天ばかりのハワイ3泊
荒天ばかりのハワイ3泊
今回のハワイも学会で、である。しかも、今回は中2日しか滞在しない。本当に私にとってハワイはリゾートと決して繋がらない場所のようである。
今回のフライトは成田発の最終便である。従って、空港行きの列車もこの通り
勿論、空港ロビーもこんな状態。誰もいない成田を見ることはまず無いであろう
相変わらず飛行機は満席。窮屈な思いでエコノミーに収まる。今回のハワイは中二日だけという強行日程である。
ホノルルの空港に着くと、予約していた空港バスへと乗り込む。アメリカはどこも大概そうであるが、空港連絡の公共交通が非常に弱い。一大観光地でもあるハワイとてその例外ではない。市バス(The Bus)が乗り入れているにも拘わらず事実上海外からの旅客はそのバスに乗れないのである。従って、高い料金を払って空港バスに乗るしかないのである。尤も、暫くしたらこのホノルルにも鉄道が再建され、空港から市街に出るのは今とは比較にならないくらい便利になるであろう。
空港バスは各ホテルを廻りながら客を降ろしていく。と、一軒のホテルのところで路駐の車を引っかけてしまった。一旦は発車したものの、また事故現場に戻り警官から事情聴取を受ける。その間、乗客は車内で待たされたままである。漸くそれも終わり、また各ホテルで乗客を降ろしていく。と、気がつくと乗客は私一人に。運転手が私に何で乗っているんだ?と頓狂な質問をするので、さっき乗るときにホテル名を告げたろう、と言った。運転手がホテル名を再確認すると、漸く私が泊まるべきホテル、アストンワイキキサークルへと向かった。結局、諸々の時間ロスにより空港から2時間も掛かってしまった。
ワイキキでも歴史のある(と言うか古い)アストンワイキキサークル
クヒオビーチに建つデューク・カハナモクの像
ホテルそのものは道路を渡ればワイキキ(クヒオ)ビーチという超一等地である。しかしながら、私は泳ぎに来たのではないのでせいぜい眺めが良いくらいのメリットしかない。ともかく、学会のレジストレーションをしにシェラトンへと向かう。
テラスからの眺めだけは抜群
クヒオビーチ
シェラトンから見るダイヤモンドヘッド
無粋な高層ホテルが建ち並ぶワイキキビーチ
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受付を済ませると、今度は昼食である。私の発表会場はシェラトンとは別のハワイコンベンションセンターである。このセンターはアラモアナショッピングセンターの隣にあり、発表会場の確認がてらアラモアナへと食事に向かう。
コンベンションセンター
好物のメキシカンを食す
アラモアナのフードコートへ行くと、迷わずメキシカンを食す。ここに来ればとにかく食事に困ることはない。
かなり広いが薄暗いフードコート
子供たちがアラモアナのステージでハワイアンソングを歌う
再びクヒオビーチへと戻る
今晩の食事はこれ。フードパントリーで買ったステーキ丼
翌日は終日お仕事。仕事が終わるとコンベンションセンターからあろうことかダイヤモンドヘッドビーチまで延々と歩く。ビーチ到着時に丁度日没の時間になる筈だからである。
途中のカピオラニ公園で結婚式写真撮影を見る
そういえば、ダイヤモンドヘッドを直下から見上げるのは初めて
こちらはダイヤモンドヘッド灯台
灯台の先にビーチへと降りる道がある
ビーチから見上げる灯台
残念、夕日は見られず
ここのビーチの一部は溶岩で覆われている
この時間ともなると僅かなサーファーがいるのみ
黄昏れている女の子
このビーチはサーファーの天国なのだとか
日が暮れたので帰る
この晩は大雨。窓の隙間から雨が入り込み床はひたひた部屋はじめじめ
翌日は夕方から仕事なので、逆に午前中はフリーである。そこで、ハワイ鉄道に乗るべくカントリーエクスプレスに乗るためにバス停へと向かう。とにかくその日は大雨で、傘をさしているのも辛い。ただ、このときは脳天気にもハワイ鉄道は空いているだろうくらいしか考えていなかった。
カントリーエクスプレスに乗ること1時間、エワ(Ewa)の交差点で41番のバスに乗り換える。バスはガイガー通りを走るが、この道路はあろうことかほぼ水没。バスは船の如く水の中を走り続ける。バスにはちゃんとアナウンスがあり、ハワイ鉄道の駅前で無事降りることができた。
ハワイ鉄道というのは、1889年に開業したホノルルから島の西側を半周するほどの路線長を持った鉄道である。戦後まもなくして廃止されてからは一部区間を観光鉄道として日曜日だけ運行しているのである。
ハワイ鉄道エワ駅
ハワイ鉄道の駅に近づくと、入り口も完全に水没している。仕方がないので、そこをザブザブと歩いて行く。敷地内には誰もいなかったのだが、奥の建物から誰かが段ボールに何やら殴り書きしたプレートを持って出てきた。そのプレートには大きく「Closed」と書かれている。彼はここの職員で、この大雨で一部区間の軌道が水没してしまったので今日は運休になったことが分かった。折角来たのに至極残念である。だが、折角来たので写真くらい撮らせて、とお願いすると、あっさり中へ入れて貰えた。
ここにも居たか、駅猫が
ハワイ鉄道の虎の子、一両しかない展望車
本来乗るはずであった無蓋貨車改造の客車
構内に展示されているサドルタンク
こちらにもサドルタンクが
この鉄道はボランティアにより運営されているとのことである。構内は観光施設とは思えないくらい雑然としており、車輪や台車が放置されている。一通り構内を見学すると、職員の一人が、41番のバスは少ないから、エワの交差点まで送ってくれると言ってくれた。これは有り難い。車中、現在蒸機のレストアをやっており、近いうちに現役復帰させたい旨の話を伺った。ハワイ鉄道再訪の楽しみができたというものである。
エワのバス停で降ろして貰うと、カントリーエクスプレスの到着を待つ。
連接バスも走っている
バスでホノルル市内に戻ってくると、どこもかしこも水没している。かなりの水深に達しているようで、消防署の署員らしき人が出てあちこち調べている。これだけあちこち水没していると言うことは余程市内の排水の便が悪いということであろう。
ホノルル市内まで戻ってくると、大変なことになっていた
午後から仕事に行こうと思っていたのだが、あまりにも雨がひどく、外を歩くこともままならない。幸い私の発表は夕方からである。仕方がないので、雨が弱くなるまで待つ。
夕方になると漸く雨脚が弱まってきた。改めてコンベンションセンターへと出かける。
仕事のあと、同僚と食事を摂る
仕事のあと、今晩がハワイ最終日と言うこともあり、同僚と少々高めのレストランに入る。連日肉ばかり続いていたので、今回はマヒマヒをオーダー。かなり焦げ目の濃いマヒマヒを食す。味そのものは悪くはなかったが、米国のレストランの悪いところで、ウェイターがしつこく旨いか聞いてくる。これが嫌いで私は米国の食事が好きではないのである。チップ制を廃止してしまえば、このような煩わしさから解放されるのだが。
翌日はもう帰国日である。ホテルをチェックアウトすると、ホテルの前で空港行きのピックアップバスを待つ。
バス待ちの間、クヒオビーチでサーファーを見る
足下に落ちてた植物の花?実?面白い形である
その日の朝、配達された新聞を見ると、昨日の大雨の記事が出ていた。記録的な豪雨だったとのことである。
一面トップの記事
私は基本的に行った先では天候に恵まれることが多いが、今回ばかりは外れだったようである。いずれにせよ、リゾートでハワイに来ているだけなので、天候は関係ないと言えばそれまでであるが。